前回補足を兼ねた記事です。
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ヒト科の祖先は現代のような環境、つまり衣食住の知恵を手に入れ、莫大な人口増加をもたらしたのはほんの1万年前です。
人類がチンパンジーと別れたのが600~700年前
ヒト属(ホモ属)と言われたホモ・ハビリスは200万年前
火を使うようになった原人は60万年前
現代人と同じ属性に入った新人類(現生人類)が登場したのは20万年前。
つまり、我々ヒト科の進化の歴史は99.9%をアフリカのサバンナで狩猟民族として過ごしてきたのです。
国や政府、都市、道路や情報伝達機器、農業などはつい1万年前に登場した新しいもの。
環境が目まぐるしい変化を遂げたが、脳がついていけてはいない現状があります。
そのことから祖先の時代になかったものや状況に対応できていないのです。
例えばアダルトビデオ。
実際には人間という個体は存在していません。でも映像を画面で見て興奮し、勃起する、膣分泌液をだす。
これは無意識化に現実を区別できていない反応です。映像と生身の人間を混同している現象が脳で起きているのです。
それはなぜか?
なぜならサバンナには映像は存在していなかったのだから、、、
進化心理学ではこれを「サバンナの法則」と呼んでいます。
この1万年は進化が追いつけないほど、環境が急速に変化を遂げています。
パーソナルコンピューターが登場したのが1970年代。しかし、それ以前のたった数十年前であっても、誰がコンピューターについて予測できたでしょうか。
現に今でもPCが扱えない人もいますし。
脳が進化に着いていけないのは当然だと言えます。