今回は「人間関係って難しいよね」って話を進化心理学から解明したいと思います。
我々ホモ・サピエンスは生物進化の中で様々な心の動きを獲得してきました。
そのためなのか、人の心はとても複雑な仕組みとなっています。
仕事をしていると特に感じる機会があります。
皆さんはどうですかね(‘◇’)ゞ
よく自分のことがわからないと言う人がいますが(僕がそうです)、他人のことならもっとわからないでしょう。
だからこそ、人付き合いの方法が理解できずに人間関係で悩んでしまいます。
僕的な「腑に落ちかた」で申し訳ないのですが、進化心理学から考えると「納得できる」「じゃあしょうがないよね」って結論になったので紹介します。
遥か昔、原始時代までさかのぼって考えましょう。
狩猟採集民族だったころの人間は他人の理解が今よりも簡単でした。
前にこのメディアで記事にしましたが、原始時代の我々は100人程度の小集団で暮らしていました。
一生で出会う人はほぼ100人だったのです。
繰り返しになりますが、「一生を同じ100人で過ごす」なので、他人を理解するには余るほどの時間があった。
それが現代ではどうでしょうか。
保育園・幼稚園、小中高校、大学、職場。さらに広がり営業先など数えきれないほどの人と会う機会があります。
これも前の記事で書きましたが、人が記憶できる人数(名前だけではなくその人の特性など)は100~150人です。
つまり現代の人付き合いはキャパオーバーとなっているのです。
多くの人と付き合うことは1人あたりにかける時間が減少することを意味します。
ただでさえ忙しい現代、かける時間も質も著しく低下していると考えます。
そのような状況なのだから他人の理解が進まないのは当然ではないでしょうか。
もう一度振り返ると、原始時代の生活は単調でした。行動パターンも限られたものです。
仕事と言えば男は狩りに、女は採集や子育て。
しかし、現代では数えきれないほどの多様化した仕事があります。だから多様化した人間となっていく。
他者の理解はなおさら難しくなるでしょう。
これらの要因が生きづらい社会を形成し、人間関係に悩む結果を招いているのでした。