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人はなぜ口コミに騙されるのだろうか
ネットの影響で情報過多となった現代、いかに質の高い情報を得るかが重要です。
情報選択によって、人生を決めると言っても過言ではない気がします。
でもでも、これだけ情報社会となっても、ほとんどの人が情報の恩恵を受けていないのには訳があります。
我々はよく、口コミやレビュー、星の数を指標に物事を選んでいます。
僕なんかもそうですが、口コミを信じて「全然ちがうじゃねーか」なんて思った経験も多々あります。
何でそうなるの?って理由に「心理トリガーによる罠」があるんですよ。
リーダーが情報の中心だった時代
狩猟民族の時代は情報は限局的でした。
*このメディアは進化心理学を中心に考えているので原始時代の特性から考えています。
なぜなら我々ホモ・サピエンスは100人程度の集団で暮らしていたからです。
小集団だからこそ、情報が素早く広がり、また伝達も正確であったと考えられます。
この情報を伝えるって今よりもっと重要だったと思います。
なぜなら、小さな集団は誤った情報をつかんでしまうと命取りになるから。
仮に猛獣が近くにいたとします。
情報が上手く伝達されなければ、間違って猛獣は去ったと伝わったら集団の被害は拡大してしまいます。
その小集団は今で言えば国のような位置づけかもしれません。
その国が滅びないために優秀なリーダーが情報を統制し、発信する流れができていたと考えられます。
つまり、リーダーは正確に情報を伝え、誰もが同じ情報を持っていなければならない。与えられる情報さえ守っていれば安全が担保される環境でした。
言い換えれば情報を選択するメリットがなかったのです。
逆にリーダーが発信した情報以外を選択することがリスクであったと言えます。
何百万年もの間、このような状態であったため、我々ホモ・サピエンスは情報を選択する能力が著しく低下していると考えました。
つまり情報選択能力は進化できなかったと言えます。
なぜ人は真ん中を選ぶのか
Aという商品が売っていました。
この商品は3つのグレードがあり1万円、1万5千円、2万円だったとします。すると統計では1万5千円の商品を選択する人が多いのです。
さらに同じ値段の商品でも3つ並んでいたら、真ん中の商品を選択する習性があるようです。
真ん中、集団の中心、つまり選択ミスを恐れた安全パイを無意識に選んでいるのではないでしょうか。
その選択が非合理であったとしても。
なぜ友達の情報を信じてしまうのか
どこそこ研究結果で、人は科学的に証明されたことよりも、友達の言ったことを信じる傾向にあるみたいです。
テレビやマスコミの偏った情報(偏見や都合の良いように一場面だけ切り取って発信する)を鵜呑みにしてしまうのも、これらの習性がありそう。
これも先ほどの「原始時代は小集団で生活していた」と同じ習性です。
我々は100人ほどの集団で生活していた。そのため情報はかなり正確なものであった。それが近くの人を信じてしまうようになってしまった。